NOCEのオリジナルマットレス 3 意外と知らないマットレスの役割
今回からいよいよ本題に入ります。まず、マットレスとは・・・です。
世の中、特に日本では、布団の分類を含めて様々なマットレスが存在します。
マットレスは布団で言えば、敷布団でしょうか。
もし、敷布団なしで畳や床の上で寝たら・・・・僕は、結構あります。
泥酔状態で家に帰り、ベッドまで到達できずそのまま・・・朝までです。
起きると体中痛い・・特に腰・・・やってしまった、と後悔する一瞬です。
何故痛くなるのでしょうか。
床に何も敷かずに寝ると体重は床に直接荷重されます。
人間の体は平面ではありません。
頭、胸、腰、腕、足とかなり凹凸があります。
その上、各々で重さが違うのです。
床に寝ると腕で頭をささえたり、枕が欲しくなったりするのは、横になると重い頭の重量がクビに集中してかかるからです。
腰が痛くなるのも同じです。
床に寝て起きると、頭や腰・・・体中痛くなるのは(自分が酔った状態の体験)意識をなくして爆睡するため、
朝起きた状態と寝た時の状態が同じで、部分的に長時間荷重され「うっ血」状態になるからです。
これを防ぐため寝返りをうつ事は前回触れました。
この「うっ血」状態を防ぐ役割がマットレス(敷布団もおそらく)なのです。
よく、マットレスの商品紹介で「体圧分散」と書かれていますが、体重を一点にかけずに分散させるという意味です。
これがマットレスの重要な役割なのです。
少し、突っ込んで話すと、まず弾力のあるもの、例えばゴムボール、こんにゃくなどを指でボールやこんにゃくに力をかけて押します。(荷重)
すると力の強さによりさらに凹んでいきます。
この力と凹みの関係を弾性と言いますが、実際指で押しているのではなく、指がボールやこんにゃくからの力を感じているのです。
これは、押されたボールが元の形に戻ろうとする力なのです。
通勤電車で押されて痛いのも同じ原理ですが、弾性が強い人と弱い人の痛さの違いは・・・・
話が逸れるのでやめておきます。
さて、マットレスに横になった時「マットレスを押そう」とは思いません。
マットレスに体を預けると思うのが自然でしょう。
重力に身を任せているので、いくら力んで荷重させようと思っても自分の体重以上に荷重する事も、以下にすることもできません。
これは先程の原理から考えると、体がマットレスからの圧力を受けていることになるのです。
これがいわゆる体圧にあたるのです。
弾性ゼロの床に寝ると体圧が体の凹凸や部位の重量に応じて部分的に集中して荷重されますが、
弾性のあるマットレスに寝ると体の凸凹、重量に対してマットレスが圧力をかけてくれるのです。
これがマットレスの重要な役割である体圧分散というわけです。
凹凸があり、さらに部位によって重さがちがう体に対し、体圧分散をさせるマットレスですが、難しい問題があります。
それは、マットレスに対して人間がそれぞれ同じ体をしていない事と、感じ方も違うということです。
男女、年齢、背の高い人低い人、体重の重い人軽い人、筋肉質な人、柔軟性のある人、数え上げればキリがありません。
又、全く同じ条件で体型、年齢、性別でもひとそれぞれ感じ方が違う以上、「全ての人がこれだ!」というマットレスはまずありません。
100万するマットレスでも満足できない人もいれば、1万のマットレスで満足できる人もいるのです。
それでは、世の中にある無数のマットレスや布団もあわせて「どうやって選べばいいの」と突っ込まれそうなので、まず構造から勉強しましょう。
マットレスの構造は、外側を包んでいる生地、詰め物、クッション材の3つから成り立っています。
外側の生地も様々なものがありますが、意味はそのまま「マットレスを覆う」ものです。
詰め物・・・あまり聞きなれない言葉ですが、外側の生地の次にあるウレタンなどの緩衝材です。
クッション材・・・これがポケットコイルなどで構成される本体と呼ばれる部分です。
マットレスは、おおよそこの3層から構成されています。(ボトム部分は含まず)
そして、各部分で異なった役割があるのです。
まず外側の生地ですが、一番初めに体に触れる部分なので、ニット、綿などの優しい生地をキルティングなどで加工しています。
次に詰め物、ウレタン、ファイバー、ラテックスなどを重ねて構成されますが、この詰め物が体圧分散の役割を果たします。
本体であるクッションは、ポケットコイル、ボンネルコイルなどのスプリング(バネ)系と厚みのあるウレタン系と大きく3つに分かれますが、役割は荷重分散です。
体圧分散に次いで、荷重分散・・・なんだか難しそうな言葉が出てきました。
荷重分散とは、上から荷重された(上でなくても)重さを集中させず分散させるということです。
身近な例でいえばリュックですが、肩に掛けるショルダーを1本でかけると重さが集中して重く感じます。
リュックをわざわざ1本で掛ける人はいません。
2本でかけるとリュックの重さは変わらないのにすれば軽く感じます。
これが荷重分散です。
又、リュックのベルトがゆるいと背中に隙間が出来、リュックの重さが後方にはたらき肩に荷重されます。
ベルトを締めて、更にウエストのベルト(あれば)を締めると肩が軽くなりますがリュックの重さは変わりません。
それは、背中や腰に荷重が分散されたからです。
重いテーブルを床に置くと脚の跡が床に付いてしまいますが、防止のために板を敷くのも荷重分散させるためです。
マットレスのクッション材の役割は、体圧分散された詰め物からの荷重を分散させるためなのです。
さて、マットレスの役割をフルコースディナーにたとえると、外の布はオードブルで、重要な体圧分散を担う詰め物が実はメインディッシュ、クッション材はデザートでしょうか。
いくら、すばらしいクッション材・・・ポケットコイルの素材、数量などがすばらしくても詰め物が残念だと意味がありません。
メインディッシュがまずいとデザートがよくてもコース料理として成立しないのです。
つまり体圧分散がキチンとされずにクッション材に荷重されると「寝心地が良くない」可能性があるのです。
例えば点で支えるポケットコイルマットレスに直接寝てもただ「固い」だけです。
面で受け止めるボンネルコイルマットレスは、もっと固くなるのです。
なんなら、床にウレタンマットを敷いて、体圧分散の優れたマットに敷布団もありなのです。
なんだか高級和風旅館仕様ですが、ここアピールすると話が終ってしまうのでやめておきましょう。
それでは、次回。
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