チェアの御紹介 ポーランドのトーネット工場が作る美しいホイールバックと曲線
ホイールバックチェア・・・・ってどんなもの?
画像を見ると、イギリスのアンティークショップや、アイリッシュパブ、ヴィンテージ系カフェでよく見かけるデザインです。
それでは簡単にご説明いたしましょう。
少し堅くなりますがお勉強です。
ウインザー・・・・イギリスのイングランド、バークシャー郡にある街の名称です。
ロンドンからテムズ川に沿って西に36キロ程のところに位置します。
ロンドンに行った事がなければ、全くなじみがありません。
もう少し分かりやすく・・・11世紀にイギリス王朝ウィリアム1世がこの地に木造の砦を築いたのが起源で、その名をウインザー城といい、その後1350年にエドワード3世により改修され、現在のウインザー城の原点となりました・・・でもなじめない・・・とにかく歴史ある建造物である城を、現在も公邸としてエリザベス女王一族が週末使用し、建築様式やそこで使われた家具をウインザー様式と呼んでいる・・・でしょうか。
ウインザーチェア命名の由来
さてウインザーがどこにあって、だいたい「どういうものか」がお分かりいただいたか思います。
これらが、ウインザーと言うだけで高級なイメージになっている理由でしょう。
ウインザーチェアの由来も諸説あり、ウインザー城で使われていたという説から、ウインザーチェアが庶民のものとしてロンドン郊外の街ハイウィカムで量産され、テムズ川を運搬船でウインザー城方面からロンドンに運ばれて来るため、「ウインザー地方で生産されるチェア」で命名されたと言う説まで多種あります。
現在では、後者の説が有力とされています。
ウインザーチェアの代表コムバックとボウバック
画像は、NOCEで販売している035チェアとC287チェアです。
どちらもウインザーの基本形です。
035チェアは、コム(くし)バックと呼ばれ、背もたれ上部にくし型の横板が付けられています。
一方、C287チェアは、ボウ(弓)バックと呼ばれ背もたれの枠が曲木で構成されています。
これは、コムバックの背もたれを補強する役割となっているのです。
ちなみにどちらも、北欧ミッドセンチュリーのデザインでウインザーの派生型で、所謂イギリス系ウインザーとは少し異なっています。
目にも美しいホイールバック
ホイールバックチェアは、ボウバックのウインザーチェアが基本になっています。
ボウバックのスティックを抜いて背板を付けたようになっています。
後から見ると背中を支える形になっていることがわかります。
装飾性だけではなく、実用性も兼ねているのです。
このホイールは、19世紀に誕生した「機関車の車輪」と言う説もありますが、現代では想像できない飾りでただ美しいとしか表現できません。
くり脚とH型の抜き
脚は、ウインザーチェアの伝統ともいえる「くり脚」になっています。
少し横方向に開いた脚をH型の抜きで支えています。
ポーランドのトーネット工場で作られたブナ材の曲木が演ずる曲線美
このチェアは、ポーランドのトーネットの工場で作られています。
トーネットと言えば曲木ですが、現在の主流は曲木ではなく様々なデザインのチェアを作っています。
ボウバックの背もたれは、曲木で作られているため、ここにトーネットの技術が活かされているのでしょう。
イギリスの下請けで製作されていたのでしょうか。
NOCEのラインから少し外れていますが、カフェ・ノルマーレで曲木のコレクションをするためオーダーを入れる時、偶然見つけ「まだ作っている!」と感動のあまり、コンテナの中に少量入れてもらったものです。
とにかく美しい。
ただ、ポーランドの工場でもこのチェアはオールドファッションで主流ではなく、職人の引退とともに製造中止になる可能性があるため、ある意味貴重な商品と言えるでしょう。
使いこなしで様々なインテリアに
少しクセがありますが、使いこなせば幅広くあらゆるインテリアに対応できそうです。
このようなジャンルの異なるアイテムでも違和感なしです。
基本のデザインがしっかりしているため、置くだけで「絵」になります。
サイズは、上画像のようになっています。
カラーは、ウォルナット色
オイル仕上げの2色で素材は、ブナ天然木無垢となっています。
価格は、税込、2名配送の開梱設置、残材処理、送料すべて無料のウォルナットが39,800円、オイルが43,800円となっています。
100年以上続くポーランドにあるトーネットの曲木工場で作られたホイールバックチェア、その美しさ、デザイン、座り心地、高級感漂う雰囲気、是非NOCE各店にてお確かめいただければと思います。
展示店舗:
ウォールナット 仙台店 下北沢店 吉祥寺店 渋谷店 浅草蔵前店 港北ニュータウン店 梅田店
※価格はブログ更新時のものです。